美容院とエステの危害情報、2024年度はほぼ同数に

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた2024年度の「危害・危険情報」件数は、美容院が330件、エステティックサービスが334件と、ほぼ同数でした。

消費者からの相談件数は、営業関係を含めるとエステティックサービスのほうが多い傾向にありますが、危害件数に限ってみると、美容室サービスとの差はほとんどありません。

危害・危険情報には、店内での転倒事故なども含まれますが、大半は施術に関するものです。美容院では、ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれが多く、カットによる切傷、アイロンによる火傷、縮毛矯正やパーマによる毛の断裂なども報告されています。

年代別では、美容院の場合は40代が最多で、以下20代、50代と続きます。エステティックサービスは20代が最も多く、次いで40代、30代の順になります。美容院で40代が多いのは、ヘアカラー利用の増加と関連していると考えられます。

件数そのものは美容院とエステティックサービスで大きな差はないものの、施術件数全体を踏まえると、美容院の危害発生率は相対的に低いと推測されます。それでも、近年増加傾向がみられる点は注視すべき状況といえます。