男性の理美容室離れ? 23.9%が「この1年で利用なし」―NBBA調査が示すセルフ派の増加

NBBAの「2025年度 サロンユーザー調査・男性版」によると、直近1年間に理美容室を利用しなかった男性は23.9%と、全体の約4分の1に上ることがわかりました。

男性ユーザーの場合、「理容室」と「美容室」のどちらを利用するかが話題になることが多いですが、理美容室を利用せずにセルフで済ませたり、無精を決め込む男性も意外と多いようです。

同調査のスクリーニング調査(n=8,100)によると、理美容室を利用しない男性の割合には年代差があり、15~19歳では15.2%と少ないものの、40代では27.3%、70代では26.4%と増加しています。

また、「理容室を利用」は48.1%、「美容室を利用」は23.2%、「併用」は4.8%でした。理容室派と美容室派の割合も年代によって異なり、15~19歳から30代までは美容室派が多く、40代以上では年齢が上がるほど理容室派が増える傾向にあります。15~19歳では美容室派が多く、併用派が11.0%と比較的高いのが特徴です。併用派は高齢になるほど減少しています。

<調査方法>
調査方法:インターネットによる
調査対象:全国の15歳から79歳の男性。サンプル数は2,000人。スクリーニング調査は8100人
調査時期:2025年5月8日(木)~5月12日(月)

<本調査(n=2000人)の主なサマリー>

年代別利用状況
15~19歳の理容室利用率は31.3%、美容室利用率は42.5%。
50代では理容室利用が59.1%に達し、60代・70代では約70%。
美容室利用は15~29歳で50%前後。

理容室と美容室の利用回数
理容室の年間平均利用回数は3.3回、50代以上は4回台。
美容室の年間平均利用回数は1.6回、若年層で利用回数が多い傾向。

年間利用金額の推計
理容室の平均利用金額は17,314円、60代が最も高い19,155円。
美容室の平均利用金額は29,687円、20代と50代が高い。

理容室・美容室の市場規模
理容室市場規模は約4482億円、美容室は約4071億円。
理容室は52.4%、美容室は47.6%のシェアを持つ。

利用店舗の選択理由
理容室利用者は「都合のいい時間に利用できる」が最も多い。
美容室利用者は「施術で行く店を使い分けている」が主な理由。

予約方法と重視する技術
理容室は「直接店に行く」が25.8%、美容室は「ホットペッパービューティー」が36.6%。
理容師・美容師の技術で重視されるのは「カットの技術やセンス」。

情報源と利用店舗数
理容室は「お店の外観やポスター」が主な情報源。
美容室は「美容室予約サイト」が最も多く、82.9%がいつも同じ店を利用。

理美容室利用状況の変化
理美容室の利用状況に関するデータは、年代別の傾向やメニューの選択において顕著な変化を示しています。

「総合調髪」の利用率は57.5%で、特に50代以外で4~8ポイントの増加。
「カットのみ」の利用は42.2%で、全体的に減少傾向。
ヘアカラーやパーマの利用は非常に少なく、特に若年層での利用が低い。
年代別では、60代以上で「総合調髪」の利用が高い。

理美容室利用にかかる費用
理美容室の利用にかかる費用は、年代によって異なり、全体的に増加傾向にあります。
平均利用総額は2,735円で、前年から約60~70円の増加。
20代の平均額は3,234円で、最も高い。
10代の平均額は2,475円で、最も低い。
「1000円台」の利用が38.5%を占め、4000円台までに約90%が集中。

理美容室メニュー別の費用
理美容室でのメニュー別の費用は、特に「総合調髪」と「カットのみ」で顕著な違いがあります。
「総合調髪」の平均費用は3,329円で、2000円台から4000円台がボリュームゾーン。
「カットのみ」の平均費用は1,624円で、1000円台に77.2%が集中。
年代別に見ると、30代までの利用者が多く、40代以降は減少傾向。

理美容室選択理由の分析
理美容室を選ぶ理由は、料金や立地が大きな要因となっています。
「料金が安い」が47.1%で最も多く、次いで「家の近所にある」が37.4%。
年代が上がるにつれて「料金が安い」と「家の近所にある」の割合が増加。
60代以上では特に「料金が安い」の選択が顕著。

美容室利用状況の変化
美容室の利用状況は、特にカットの利用が高く、ヘアカラーやパーマの利用は低い傾向があります。
「カット」の利用率は90%以上で、全体的に高い。
「ヘアカラー」の利用率は10.1%、特に40代と50代で高い。
年代別では、15~19歳のヘアカラー利用が前年より低下。

美容室利用にかかる費用
美容室の利用にかかる費用は、全体的に増加傾向にあります。
平均利用総額は5,246円で、前年から242円の増加。
4000円台から5000円台がボリュームゾーンで、約40%が集中。
20代と30代での増加が顕著。

美容室メニュー別の費用
美容室でのメニュー別の費用は、特にカットにおいて顕著な違いがあります。
「カット」の平均費用は3,950円で、4000円台が最も多い。
年代別に見ると、20代の平均が4,149円で最も高い。

店販商品の購入状況
店販商品の購入状況は、特にシャンプーやリンスが人気です。
「シャンプー」の購入率は57.4%で、次いで「リンス・コンディショナー」が28.6%。
30代・40代での購入率が高く、ワックスは若年層で人気。

美容意識と利用意向
美容意識に関するデータは、特に男性向けサービスの利用意向が高まっています。
「ヘアエステ・ヘッドスパ」の利用意向は37.1%。
「フェイシャルエステ」の利用意向は25.9%で、若年層で高い傾向。

髪に関する悩みと意識
髪に関する悩みは年代によって異なり、特に白髪や薄毛が気にされる傾向があります。
15~19歳・20代は「くせ毛」が多く、30代以降は「白髪」が増加。
40代以上では「薄毛」を気にする人が増加。